「えっ、 振ってから飲む、炭酸飲料?」 第2弾「ファンタ ふるふるシェイカー・グレープ」も、ブレイク?
  
  私たちが日ごろ何となく口にしている商品を良く見ると、歴史のあるロングセラーブランドであることがありますね。コカ・コーラ社の看
 板炭酸飲料である「ファンタ」は、日本で発売されて50年になるそうです。ということは、日本人の大半の世代が子供の時から、その馴
 染みのフレーバーに親しんでいることになります。そして今回、50年間にわたって親しまれている、このフレーバーを全く新しいスタイル
 で楽しめる新しいファンタが登場したのです。炭酸飲料なのに、強く振ってから飲む!ここが、特徴で、この4月に「ふるふるシェイカー・ 
 オレンジ」、今月の上旬に第2弾の「ふるふるシェイカー・グレープ」が発売され、ティーンの世代を中心にちょっとしたブレイクになって
 いるようです。この炭酸飲料の新しいトレンドを、コンビニPOSデータで見てみると? (POSBANKの嬉しい点は、男女別に、世代別
 に、時間帯別に、そして週単位でも、1日単位でも、ウオッチングできることにあります)。
  グラフ1.は、炭酸飲料カテゴリーの上位にランキングされている商品の販売数量推移を週単位で見たものです。第1弾の「ファンタ 
 ふるふるシェイカー・オレンジ」は第17週に登場後、4週間にわたり、このカテゴリーの1位にランキング。最初の2週間ほどは、超定番
 の「コカ・コーラ」の約2倍、「ファンタ・グレープ」の約3倍の数量を記録しています。「 振ってから飲む、炭酸飲料?」って、エンターテ
 イメント性がありますから、ティーンでなくても(おじさんでも)、購入したくなりますよね。缶には、こうあります。よ〜く冷やしてから、10
 数回、強〜く振る!そうして、中のゼリーが固まったら、飲み頃というか食べ頃。ゼリーぷるぷる、炭酸シュワシュワというワケです。この
 「ファンタ ふるふるシェイカー・オレンジ」は、特に立ち上がりの3週間に大ブレイクをしたワケですが、同カテゴリーの定番商品はその
 前後でもあまり増減がありません。これは、商品特徴の違いから、競合関係にならないからでしょうか。第24週に「ふるふるシェイカー・
 グレープ」(グラフ1.の右上)が第2弾として登場して、かなりの販売数量を記録していますが、やはり定番商品の数量は減少していま
 せん。次に、この第16週から24週までを1日単位で見てみると、その推移はかなり劇的です。
  グラフ2.は、炭酸飲料カテゴリーの上位ランキング商品の日別販売数量推移(第16週〜第21週)。新発売の週から「山」のカタチ
 が2位以下商品の3〜4倍で推移しているのが分かります。ただ少しずつ右肩下がりとなり、日別でコカ・コーラに次いで第2位となった
 第21週以降はさらに数量を減らしています。トライアル購入をした人の多さに比べ、リピートの割合が少なかったのでしょうか。それで
 も第24週に登場した「ファンタ ふるふるシェイカー・グレープ」は、再び大きな「山」を形成しています。グラフ3.(第22週〜第24週)
 です。「ファンタ ふるふるシェイカー・オレンジ」の立ち上がりの時よりも、「山」はひと回り小さいようですが、ほぼ同様の日別推移の
 ように思えます(「ファンタ」以外の定番商品の推移を見ると、ほぼ一定にまっすぐ伸びています。週単位のグラフよりも、その傾向が
 分かりますね)。ところで、これだけ販売数量が多い「ファンタ ふるふるシェイカー」、「ふるふる」している人が気になります。ここで、
 POSBANKのデータベースで見てみると、ホカのドリンク類とちょっと違った構成比が見られます。子供(男)が4〜5%、女性(成年)
 が18〜20%。小学生・中学生の男子、それとお母さんと思われます。また若者(男)が14〜15%と、これもホカのドリンク類に見られ
 る若者(男)の比率よりも、少し高め。「ふるふる」を飲んでいるのは、ティーンと若者(男)が中心ということになりますね。最後に、この
 グラフ3.の第24週、6月12日(木)はどの商品も、大きなディップが見られます。この日は1日中雨で、気温も低下しましたので、たい
 ていのドリンク類の販売数量は減少したのですが、「ファンタ ふるふるシェイカー・グレープ」も、この日は大きく数量を減らしています
 ね。そこから推察すると、ゼリーというよりも飲料として買われているので、冷たい雨の日は購入する人が減少するのでしょうか(「ふる
 ふる」しておやつにするのにちょうど良いのですが)。日別推移の最初の週は右肩上がりの「ファンタ ふるふるシェイカー・グレープ」。
 発売2週目のコンビニPOSデータにどのような反応が出てくるか、またまた興味がわきますね。
                                   
                             売れ筋・トレンド、POSに出る  
  
                           
                                   POSBANK 
  
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            グラフ1.炭酸飲料カテゴリー上位ランキング商品、販売数量推移(第16週〜第24週)
            グラフ2.炭酸飲料カテゴリー上位ランキング商品、日別販売数量推移(第16週〜第21週)
            グラフ3.炭酸飲料カテゴリー上位ランキング商品、日別販売数量推移(第22週〜第24週)
                        
            ※ 客層の年齢目安。子供:〜15才。若者:16〜25才。成年:26〜50才。熟年:51才〜
                  (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)