乳酸菌飲料は、男女の違いで売れ筋変わる! 今年の場合、季節とともに売れ筋変わった?
  史上稀に見る気象状況から生じた「猛暑効果」は、コンビニの売り上げ増やビール類の出荷増など、経済的な側面から話題になり
 ましたが、周囲を見回してみると、「猛暑余波」というトレンドがいくつか見られました。その点では、紫外線カットの帽子とか、男性
 用の日傘までが話題にのぼったことは記憶に新しいものです。中でも、頻繁に見かけたのが、「マイボトル持参派」の人たち。通勤
 の電車の中や公園のベンチ、もちろん職場の休憩室と、それぞれの人の個性的な「「マイボトル」を見かけました。エコにいい、エコ
 ノミーにもいいと、いうわけです(従来は真夏でも500MLのペットボトルが1日1本のペースだった人も、今年は倍以上の消費量だ
 ったといわれます)。またコンビニPOSデータを集計、売れ筋とトレンドをいち早く捉えられるPOSBANKのデータベースには、猛
 暑効果が前年比に現われています。炭酸飲料、PETボトルのお茶、ミネラルウオーター、ニアウオーター、そして果実ジュースなど
 飲料関連のカテゴリーは軒並10%以上の販売増。前年同月比150%以上を記録した炭酸飲料等がとくに目立った存在でしたが、
 POSBANKのデータベースを見ると、今年は5月頃から乳酸菌飲料カテゴリーの販売数量の伸びが顕著。これは、健康志向の現
 われ? あるいは、ここにも猛暑効果? この2つの視点で見ると、乳酸菌飲料カテゴリーの動向は、ちょっと気になる存在です。
  グラフ1.は、乳酸菌飲料カテゴリー、男性・日別販売数量推移です(第35週〜第41週)。グラフの左端から大きな「山」が連続し
 ています。定番の明治「ブルガリアのむヨーグルト」と、明治「ブルガリアのむヨーグルト ブルーベリー」、そしてピロリ菌に効果のあ
 る「プロビオLG21ドリンク」を加えた3商品の推移グラフが、大きな「山」を形成しているのです。また、毎週月曜日から金曜日まで
 見られる台形の「山」は、平日に毎日購入している固定層の多さを物語る? ところが第39週(9月20日〜)以降、「山」がグンと小
 さくなっています。よく見ていくと、それまでの上位2商品の減少で、全体の「山」の大きさが縮小になっているのが分かります。理
 由は、今年の天候? 8月の後半から9月20日頃までは平均30℃以上、とくに9月初めは最高気温が33℃とか34℃といった、猛
 暑日の連続でした。健康志向の男性たちは、猛烈な暑さもあって、乳酸菌飲料を口にする頻度が増えたのかも知れません。また、
 「プロビオLG21ドリンク」、明治「ブルガリアのむヨーグルト500ML」、オハヨー「ブルーベリーのむヨーグルト」の3商品のグラフを
 見ていくと、第35週から第41週までほぼ同一の販売数量推移をしていることからも推察されます。
  グラフ2.は、乳酸菌飲料カテゴリー、女性・日別販売数量推移です(第35週〜第41週)。こちらも、残暑の厳しかった9月上旬、
 第37週〜第38週は男性と同様に、「ブルガリアのむヨーグルト」と、「ブルガリアのむヨーグルト ブルーベリー」の2商品の「山」の
 ピークが突出しています。猛暑の時は、男女とも同じ傾向を見せているわけです。ところが、猛暑のおさまった9月20日以降、販売
 数量の「山」の形が小さくなるとともに、5商品の販売推移が大接近! とくに、メグミルク「プルーンFe1日分のむヨーグルト」と、季
 節限定オハヨー「いちじくののむヨーグルト」が、上位で推移している様子が分かります。オハヨー「いちじくののむヨーグルト」は、昨
 年も秋から冬にかけて発売されていましたが、POSBANKの売れ筋ランキングをトラックバックしてみると、発売第一週のピーク
 以降に急速減少する、いわゆる季節限定商品パターンが見られました。ところが今年は、4週間経過後も、販売数量推移の「山」が
 安定しているのです。売れ筋ランキングの上位を推移し始めた、1日分の鉄分がとれる、「プルーンFe 1日分のむヨーグルト」と、
 健胃・整腸に効果のある「いちじくののむヨーグルト」。POSBANKのグラフから、美容、健康、体調維持を心がける女性たちの志
 向が見えてきそうな状況です。
  
                                売れ筋・トレンド、POSに出る  
  
                          
                                    POSBANK 
  
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                  グラフ1.乳酸菌飲料、男性・日別販売数量推移(第35週〜第41週)  
           
                  グラフ2.乳酸菌飲料、女性・日別販売数量推移(第35週〜第41週)  
                        
                         ※ 客層の年齢目安。子供:〜15才。若者:16〜29才。成年:30〜49才。熟年:50才〜 
                     (POSBANK:首都圏コンビニエンスストア250店以上、調査)